【実物光学機器】SIG M17/M18専用のドットサイト ROMEO M17 がデビュー
SIG SAUER(シグ・ザウエル)Electro-Opticsは2023年4月14日、アメリカ軍の制式サイドアームとして納入しているMHS(モジュラー・ハンドガン・システム)M17及びM18専用の新型ドットサイト ROMEO M17 を正式に発表した。
ROMEO M17 は独自の SIG-LOC インターフェースが採用された初のドットサイトで、市販のP320及びM17/M18の市販バージョンには適合しないとのこと。ただし、今後は互換性のある市販ピストルやスライドを数か月で準備するほか、一時限定的に市販された軍放出品のM17イシューモデルでは使用が可能としている。
ROMEO M17 の特長は、通常のハンドガン用オープンドットとは異なり密閉型のハウジングを持っていることだ。Aimpoint ACROと同じコンセプトのハンドガン用チューブ型ドットサイトといった具合だろうか。これは筆者も感じるところだが、ハンドガンに搭載する一般的なオープンドットサイトは使い慣れていないとドットを見失うことが多く、狙いやすくなっているようで実は鍛練が必要な照準器でもある。
その点、 ROMEO M17 はチューブ型とすることで、ハンドガンがある程度正しい方向を向いているかが把握しやすく、ドットを見失うことは少なそうだ。チューブ型ドットでは発光部もハウジング内に納まるため、砂埃など外的な影響も受けづらいと言える。
また、 ROMEO M17 はM17/M18のスライドにマウント無しで直接搭載できるためドットを非常に低い位置に設定できる。ドットを弾道に近い位置に設置することでメカニカルオフセットを少なくしているのだ。M17/M18のリアサイトは光学マウント部のカバーと一体化されているうえ、 ROMEO M17 はスライドへの取り付けにリアアイアンサイト固定部を使用する。そのためエマージェンシーサイトとしてアイアンサイトを残せる様に ROMEO M17 はリアアイアンサイト一体型にデザインされているが、その位置関係からもレンズの位置が低く抑えられているのが分かる。
その他の特長は以下の通り。
・2MOAドット/32MOAサークルレティクルを採用し、ドットのみ、サークルのみ、両方点灯の3パターンを選択可能。
・15段階に輝度調整可能。そのうちの3つは第3世代以降のNVデバイスでの使用に最適。
・中程度の輝度で20,000時間の最小連続ランタイム。
・保護プレート内に埋め込まれた独立式輝度調整ボタン。手袋をしたままでも操作可能。
・グレア低減のため、ハウジング背面に反射防止溝を配置。
・ハンドガンから取り外すことなくバッテリー交換可能なバッテリーコンパートメント。
・MOTAC(モーション・アクティベーテッド・イルミネーション)
※おそらく時間でスリープモード、動きを感知して自動点灯の機能。
アメリカ軍制式サイドアームの専用ドットサイトということもあり、これはSIG P320のガスブロユーザーは気になるところだろう。実物は軍専用仕様のためなかなか入手困難なアイテムとなりそうだが、SIG AIR やサードパーティーからレプリカが出ると非常に盛り上がりそうなドットサイトだ。